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株式会社ブロッコリー
読了時間 5分

要点

課題

  • 自社主導でのスマートフォンゲーム運営経験がほぼ無く、データ分析の基盤構築が必要だった。
  • 当初は最低限のログデータとExcelでの集計を想定していたが、それでは深い分析や迅速な意思決定が難しく、属人化やデータ抽出における1〜2週間のタイムラグが懸念された。

活用内容

  • 日々の主要KPIのチェックと、リズムゲーム部分のクリア率などから難易度や遊びやすさの深掘り分析。
  • カスタマーサポート対応時のユーザー行動履歴の事実確認。
  • 経営層へのレポーティング、ロイヤリティ計算、資金決済法に基づく有償ウィッシュトーンの残高確認。

成果

  • エンジニアの工数をかけることなく、プランナー1名で日々のカスタマーサポートの2次対応を完結できるようになった。
  • SNS等の声と実際のプレイデータという客観的な事実をすり合わせて、より多くのファンの期待に応える改善サイクルを回せるようになった。
  • 専門のアナリストがいなくても、直感的なUIのおかげで少人数の運営メンバーが自走してデータを活用できる環境が実現した。

基本情報

会社名株式会社ブロッコリー様
ゲームタイトル名うたの☆プリンスさまっ♪ LIVE EMOTION

会社・プロダクト紹介

――まず、御社とゲームタイトルの概要を教えていただけないでしょうか?

プロデューサー様: 弊社が展開している『うたの☆プリンスさまっ♪』は、2025年には15周年を迎えた非常に長く愛されている主力IPです。今回お話しするスマートフォン向けアプリ『うたの☆プリンスさまっ♪ LIVE EMOTION』は、このIPのファンの方はもちろん、新たなファンの方にも楽しんでいただけるようなゲームとして制作しました。本作では、ライバルグループである「HE★VENS(ヘヴンズ)」を登場させています。それに加えて、アイドルたちのライブMVを見ながらリズムゲームが楽しんでいただけることも本作の大きなアピールポイントとなっております。

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――ご担当者様の所属部署とミッションを教えていただけないでしょうか?

プロデューサー様: 私は本作のプロデューサーを務めております。本質的なミッションとして一番大事だと考えているのは、やはり『うたの☆プリンスさまっ♪』という多くのファンの方々に愛されているIPを、さらに多くの方に広げていくことです。スマートフォンゲームは非常に幅広い層に手に取っていただけるコンテンツですので、これまで応援してくださった方々にも、新しく触れてくださる方々にも、本作ならではの新しい楽しさを提供し、IPの魅力を広げていくことが私の役割です。

プランナー様: 私はゲームプランナーとして、運営全般の幅広い業務を担当しています。運営メンバーがそこまで多くない体制の中で、この先の施策の検討から、イベントの内部設定、各種調整、時にはプロモーション関連の業務など、ゲーム運営が円滑に回るように多岐にわたる実務を動かしていくことが私の役割となっています。

――日常どんな場面でデータを使っていますか?他部門とはどう連携していますか?

プロデューサー様: 私は主に、日々のKPIチェックや定期的なレポート作成に利用しています。そこで何か気になる動きや課題の兆候が見つかった際に、さらに深掘りをして中身を分析していくという使い方です。 また、特徴的な連携としては、経理部門のメンバーも『ThinkingEngine』を日常的に触っている点です。経営層へのレポーティングや、経理上の必要な数値の抽出など、それぞれの部門が自分たちの知りたいデータに直接アクセスして業務に活用しています。

導入背景

――これまでの運用や意思決定の流れ、どんな体制とツールで回していましたか?ThinkingEngineを導入前に困っていたことは何でしたか?

プロデューサー様: 実は、今回のアプリはブロッコリーが主導で運営するスマートフォンゲームとしては、ほぼ経験の無い試みでした。そのため、「これまでどうしていたか」というよりは、リリース前にどのような分析環境を構築するかが大きな課題でした。 当初の想定では、開発会社様に作っていただいたツール上で、必要最低限のログデータを見れるようにしておき、細かい分析はExcelで集計・編集しようと考えていました。社内の状況として、データ分析の経験がある人間が限られているという実情があったからです。

ただ、私自身は過去に様々なデータ分析ツールに触れてきた経験があり、従来のツールや手法に対して明確な課題感を持っていました。大きく困っていたのは以下の2点です。

1つ目は、「動作が重い」こと。そしてもう1つは、「設計が大変」なことです。 新しいダッシュボードのビューを増やそうとしたり、自分が調べたい独自の指標を見ようとしたりすると、その設計や準備に大変な手間がかかります。深掘りをしようとすればするほど、専門知識を持つ人にSQLを書いてもらうなどの時間とコミュニケーションコストがかかりました。何か1つのデータを頼んでから、手元に出てくるまでに1週間から2週間かかってしまうことも珍しくなく、レスポンスの遅さが大きなネックでした。

――その状態を放置したら、どんなリスクや機会損失が出そうだったなどはありますか?

プロデューサー様: 運営を行っていく上で、「ここが課題ではないか」という仮説が生まれた際、それをスピーディに確認する方法がないというのは大きなリスクです。例えば、特定のユーザー層にもっとプレイしてほしいのに想定通りに動いていない場合、「なぜなんだろう」と深掘りしようとしても、セグメントの設計すら容易にできません。 知りたい期間のデータは、理想を言えば2〜3日、できればもっと早く知りたいものです。結果が1〜2週間後に出てくるようでは、分析結果に基づいた施策の改善サイクルが致命的に遅れてしまい、ユーザー様の離脱や満足度低下といった機会損失に直結してしまいます。

――理想の状態を一言で言うとどんな状態でしょうか?

プロデューサー様: データ分析に慣れていない人間でも、自分自身の操作で直感的に数字を見たり、カジュアルに深掘りしたりできる状態です。誰もが見やすいビューで、スムーズに事実を確認できる環境が理想でした。

選定理由・決め手

――検討開始のきっかけは何だったのでしょうか?ThinkingEngineをどこで知り、なぜ検討が始まったのでしょうか?

プロデューサー様: 展示会に出展されていたシンキングデータさんのブースに立ち寄ったのがきっかけです。そこで実際にツールのデモンストレーションを一通り見せてもらいました。操作する様子を見て、「これはすごいな」と直感的に思いました。その場で非常に良い印象を受け、すぐにお話を伺って検討を進めることになりました。

――選んだポイントはどこでしたか?最後のひと押しになった"導入の決め手"は何だったのでしょうか?

プロデューサー様: デモを見て、すぐに「これだったらかなり使えそうだな」と感じたのですが、具体的に決め手となったのは大きく3つのポイントです。

1つ目は「ゲームに特化している」という点です。汎用的に作られているツールだとどうしても不便さを感じることが多いのですが、『ThinkingEngine』は基本的なダッシュボードがゲーム向けに作られており、自分の見たい数値がデフォルトで見れる形になっていたのが非常に大きかったです。

2つ目は「レスポンスの速さ」です。操作に対してデータが返ってくるスピードが格段に速い点です。

3つ目は「設計の柔軟さ・作りやすさ」です。これまで様々なツールを試した経験と比較しても、これら3つの要素が揃っているツールは他にありませんでした。直感的な使いやすさと機能性が私たちの要望にマッチしており、即決に近い形で導入を決めました。

<サンプルデータを用いたThinkingEngineのダッシュボード>
<サンプルデータを用いたThinkingEngineのダッシュボード>

――社内合意の進め方、評価基準などはいかがでしたか?

プロデューサー様: 社内の稟議については、非常にスムーズに進みました。弊社は、これまでスマートフォンゲームの開発・運営にそこまで深く精通していたわけではありませんが、経営層も「運営においてデータ分析は非常に重要である」という認識は強く持っていました。 そのため、分析に対してコストをかけることの必要性はすぐに理解してもらえました。また、『ThinkingEngine』は専門のデータアナリストチームを新設しなくても、現場のメンバーだけで回せるツールであったため、コストパフォーマンスや取り回しの良さの観点からも、経営層から「やるべき」という判断をすぐにいただくことができました。

導入プロセスと運用体制

――導入はどう進めましたか?どれくらいの期間がかかりましたか?

プロデューサー様: 9月の展示会でデモを拝見し、社内で検討を進めて、導入が決定したのが12月頃でした。そこから実際にデータを設計し、運用を開始するまでの期間も、約1〜2ヶ月程度と早かった印象です。

――どこでつまずきましたか?逆にスムーズだった点は?イベント設計・データ連携はどんな方針でした?

プロデューサー様: 導入において特に苦労した点はありませんでした。私たちが「ゲーム運営においてこういうKPIを見れるようにしてほしい」「これがマストで、これが希望です」という大枠の要件をお渡ししただけで、その後の細かなデータ設計はシンキングデータさんの方で組んでいただけたので、比較的楽に進めることができました。 何でもかんでもデータを取るというよりは、私たちが見たいKPIを明確にした上で、それに合わせたログデータの設計方針をいただけました。現在運用している中で、当初取りたかった指標はすべてしっかりと取れています。最近では、より細かいデータも取得することで、さらに詳細な需要が確認できるようになり非常に助かっています。

――現在の運用体制を教えてください。

プロデューサー様: 現在、日常的に『ThinkingEngine』を触っているのは社内で約5名です。内訳としては、運営側の人間が私やプランナーを含めて3名、そして経理担当者が2名という構成です。専門のアナリストは社内におりませんが、この少人数でも問題なく回せています。 特に会議などで『ThinkingEngine』の画面を映して議論するといった使い方はしておらず、各担当者が自分たちの業務に必要なデータを各自で確認・分析するという、個々人が自走しているスタイルで運用しています。

活用方法

――日常的によく使う分析・機能は何ですか?プロデューサー様としてのユースケースを教えてください。

プロデューサー様: 私自身は、基本KPIを日次・週次などの形で常にモニタリングしています。また、施策ごとの効果を分けて見るということも非常にやりやすいです。 例えば、アイテム単位での売れ行きや、当タイトル特有の「スペシャルパス」の分析です。このパスはリアルなイベントと連動することもあるため、イベント開催などに合わせてアプリ内でどれくらい影響があるのかといった効果測定をスムーズに行っています。 また、リズムゲーム部分におけるユーザー様の遊ばれ方、プレイ回数やクリア率、どの曲が難しいと感じられているかなど、プレイの中身まで見えるのは、その先の施策やレベルデザインを考える上で非常に役立っています。さらに、「ボット」のように計測のノイズになるようなデータの洗い出しも手軽に行うことができます。

<サンプルデータを用いたThinkingEngineのイベント分析>
<サンプルデータを用いたThinkingEngineのイベント分析>

――代表的なユースケースを教えてください。

プランナー様: 私が最も助けられているのは、カスタマーサポート対応における「ユーザー行動の調査」です。 ユーザー様から「アイテムが消えてしまった」「こういう操作をしたはずだ」といったお問い合わせがあった際、本当に何が起きたのか、事実確認をする必要があります。その際、『ThinkingEngine』の「ユーザーシーケンス」機能を使うと、特定のユーザー様がいつ、どのようなアイテムを消費したのかなどが一目瞭然で分かります。

従来であれば、エンジニアに調査を依頼して、データベースを叩いて調べてもらうような手間がかかるフローが一般的だと思いますが、今では私一人で即座に調べて、大抵のことはその場でお問い合わせ内容に沿った回答を作成することができます。現在、1日に十数件ほどのお問い合わせをいただいていますが、エンジニアの手をほぼ煩わせることなく、私の他の運営業務と並行しながら対応できているのは、この機能のおかげです。

<サンプルデータを用いたThinkingEngineのユーザーシーケンス>
<サンプルデータを用いたThinkingEngineのユーザーシーケンス>

プランナー様: また、細かい日々の調整というよりは、次の大きなイベントを実施する際や、アップデートを入れる際に過去のイベントデータを見返して参考にしています。 例えば、「デイリーミッションの達成率が低い」といったデータから問題点を洗い出して対策を立てたり、「イベント報酬の獲得率向上のため、有用なアイテムを配置しよう」といった形で、次回以降のレベルデザインや企画の参考にしています。

――経理担当者様はどのようなユースケースで活用されていますか?

プロデューサー様: 経理のメンバーは、アプリの状況を定点観測しながら、経営層へのレポーティング業務に活用しています。また、版権に関わる各種ロイヤリティの計算・支払いに関する数値の抽出も行っています。 それ以外にも、資金決済法に関連して、ユーザー様が保有している「有償ウィッシュトーンの残額」といった法務・経理上必須となるデータも、『ThinkingEngine』を通じて確認しています。わざわざ開発側や分析チームに「これ知りたいんだけど」とリクエストを出さずとも、経理担当者自身が直接ツールに入ってデータを出力できるため、非常に効率的です。

成果

――導入によって、どのような定性的な効果がありましたか?

プロデューサー様: 一番大きかったのは、「客観的な数字という共通言語ができたこと」です。 ゲーム運営において、SNS等での声を素早く検証して的確な対応をすることは本来は難しいですが、それが実現できました。リリース当初は、リズムゲームの遊びやすさに対して様々なご意見があり、担当であるプランナーも悩んでいた部分がありました。 しかし、実際のプレイデータから、沢山いただいている声の中から特に重視するべき部分を明確にすることで、迷わず的確な対策を進めることができました。いただいたご意見を大切にしつつも、「客観的な数字はどうなっているのか」を見極め、遊んでくださっている方々に向けて、しっかりと改善の意思決定を行えるようになったのは、非常に大きな成果です。

プランナー様: 私が実感している定性的な効果は、やはり「自分自身の操作だけで欲しい結果が得られる」ということです。SQLなどの知識が全くない未経験の状態からでも、直感的に触っているだけで調査が完結し、カスタマーサポート対応のリードタイムを劇的に短縮できているのは間違いなく『ThinkingEngine』のおかげです。

――成果が出た理由を教えてください。

プロデューサー様: やはり、ツールの使いやすさと直感的なUIに尽きると思います。「使えば使うほど、どんどん使う側も進化していく」ような感覚があります。触っていてストレスが全くないので、専門家がいなくても、私やプランナー、経理担当者までが自然とデータを引き出して日々の業務に組み込めるようになりました。

サポート・評価

――サポート体制の評価を教えてください。

プロデューサー様: 率直に申し上げますと、導入当初はシンキングデータさんの担当者様がお一人で忙しそうだったこともあり、「もう少し手厚くサポートしてくれても良かったかな」と感じた時期もありました(笑)。 ただ、裏を返せば、特別なトレーニングをほとんど受けていなくても、「普通に直感的にいじっていれば使い方が分かる」というくらい、自走しやすいツールだったのは本当にすごいことだと思います。困ることなく運用を回せています。

――ThinkingEngineを一言で言うと何でしょうか?

プランナー様: 業務に欠かせないという意味で、「これがないと困るもの」ですね。もしこのツールがなかったら、都度開発会社様に調査を依頼し、回答を待たなければならず、今の体制では到底業務が回りません。

今後の展望

――これから取り組みたい分析・施策、データ活用のロードマップについて教えてください。

プランナー様: 現在は、出ている数値をチェックする使い方が多いのですが、今後は「イベント分析」をさらに深く掘り下げていきたいと考えています。 例えば、「どのアイドルのファンが、どういうイベントにどれだけ力を注いでいるのか」といったユーザーのセグメントごとの行動をもっと詳細に分析したいです。「Aのアイドルファン」と「Bのアイドルファン」を比較検証できれば、将来的な幅広いファンが一緒に楽しめるイベント企画や、アイドルの組み合わせを決める際の強力な参考材料になるはずです。

――最後に、ThinkingEngineの導入を検討している方に向けてメッセージをお願いします。

プロデューサー様: 『ThinkingEngine』は、ツールとして非常に出来が良いと断言できます。 一番の強みは、弊社のように専門のアナリストチームやしっかりとした分析体制がない会社であっても、導入したその日から現場のメンバーが自走できる点です。触っている時のストレスがなく、使えば使うほど使い方が分かってきて、分析する人間のスキルも引き上げてくれます。データ分析の内製化や、運営のスピードアップに課題を感じている企業様にとっては、非常に強力な武器になると思います。

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